『BEAMS PLUS TIMES』、いつもご購読頂き誠にありがとうございます。お待たせ致しました、8月号お届けに参りました。
今月号は特集2本立て!BEAMS PLUSでは23年秋冬シーズンのコレクション公開記念。私、スイーツ佐久間が編集長MZOへ直撃取材してきました。そしてもう一つはBEAMS PLUSの夏期講習。講師はsage de cret デザイナーの千田さんです。ビームス プラス 有楽町の坂本記者によるレポートもお楽しみに。
それでは、『BEAMS PLUS TIMES』スタートです。
『BEAMS PLUSの夏期講習』
こんにちは!ビームス プラス 有楽町の坂本翔一です。 今回の夏期講習に参戦することになりましたので、一部始終をご紹介させていただきます。講師は〈sage de cret(サージュデクレ)〉デザイナーの千田様です!春夏シーズンではお馴染みの別注2way shortsのフィールドテストを兼ねたレイクキャンプに参加してまいりました!
生徒はバイヤーチームよりサミュエル金子、カリスマ柳井、そしてビームス プラス 原宿の清野の4名!清野と私がそろったということは・・・?
勘の良い方はすでにお気づきかと(笑)是非最後までお楽しみください!
 
向かった先は山梨県南都留郡に在る”西湖”
東京都内から車で向かう事約2時間です。
 
朝は始発で向かい東京都町田市でカリスマ柳井と待ち合わせ。
絶対に遅刻できないプレッシャーの中カリスマ柳井は一睡もしないまま現地入り(タフすぎます・・・)
そしてすぐにサミュエル金子と清野にピックアップされ目的地である西湖へと向かいます・・・
ちなみに清野は無事自動車免許を取得していました!(笑)
※前回のCAMPではノーライセンスでした
 
今回は千田氏が普段利用されているキャンプサイトへ。
 
早速荷物を降ろして設営を・・・のつもりだったのですが前日宿泊されていた方がまだいらっしゃるということで先に買出しへ向かいます。
 
お気づきの方もいらっしゃるとは思いますが今回私は潜入記者兼料理担当。 そう、清野との『BISTRO+~プラス流男子ご飯~』の再戦です!
翌朝までのメニューを清野とすり合わせし買出し完了!
超大荷物を引っ提げてキャンプサイトへと戻ります。
 
今回利用するブースに到着し目の前に広がったのはこの景色!
エメラルドグリーンの湖上に壮大な山々、突き抜けるような青空・・・
圧倒的自然!!!
この景色を目の前にしてこれからキャンプをするなんて楽しみすぎます。
 
景色を楽しみたいところではありますが先ずは設営をしていきます。
千田氏の指示のもと全員で準備を進め、サミュエル金子の“NEMO”のテントも設置完了。
千田氏のコヨーテ&オリーブのナイスカラーなテントも組みあがったところでカリスマ柳井と清野があることに気付き盛り上がっています。
実はこのオリーブの生地の部分は千田氏自身が作成したもの。
ブランドデザイナーのこだわりが感じられます・・・
そしてサミュエル金子のビーントートは氷ではなく、薪をイン。
「家に着いたら洗うだけで済むから楽なんだよ~」とのこと。
確かに理に適っていますし画力も半端じゃない・・・
諸先輩方のキャンプスタイルに感服です。
設営が完了~!
それぞれのMilitary cargo shortsを絡めたコーディネート。
アノラックパーカーを合わせたり、アウトドアにぴったりなアドベンチャーシャツに合わせたり、飾らない潔いカットソーとのコーディネートであったり・・・
各々の個性が出せるのもこのショーツのストロングポイントですね。
 
時刻はお昼ごろ、まずは腹ごしらえということで料理隊の清野が腕を振るいます。
どんな料理ができるのか!?
対戦する私も気が気ではありません(笑)
 
因みに今回の料理担当はランチを清野、ディナーは2人、モーニングは私と割り振っており2日間トータルで美味しかった方を千田氏にジャッジしていただく方式の長期戦でございます!(笑)
 
取り出していたのはニンニク、ベーコン、舞茸、生クリーム、オリーブオイル、コンソメ。
そしてパスタ。
 
まさかこの男はまたもやパスタを・・・!?
前回の『BISTRO+~プラス流男子ご飯~』で清野が作るパスタが劇的に美味しかったんです!!
しかし前回とは材料が違います。ただ間違いなく言えることはめちゃくちゃうまいものが出来上がるであろうということ・・・
 
料理が出来るのを待っている間、他のメンバーはアクティビティをすることに。
今回体験するアクティビティはこちら。
これはサーフボード・・・?ではなくStand Up Paddleboard、頭文字をとってSUPと呼ばれるパドルを使い進むウォータースポーツです。
まず挑戦するのはカリスマ柳井とサミュエル金子。
千田氏からの講義を熱心に聞き・・・
緊張と興奮の中入水です!!
見てくださいこの写真、キラキラと輝く水面と一面に広がる大自然。
カリスマ柳井も楽しい!気持ち良い!と目をキラキラと輝かせながら楽しんでいました。
サミュエル金子もすぐに乗りこなしていました!さすがです!
アクティビティを楽しんでいる間にお昼ご飯が完成!
ベーコンときのこのうまみがたっぷりのクリームパスタ!!
キャンプで食べられるクオリティではないです(笑)
 
早速皆でがっつきます!
圧倒的に美味しいー!
こってりとしたクリームパスタと思いきやコンソメとニンニクのパンチが効いていてすきっ腹に突き刺さる!
初手にして最高の一皿・・・と余韻に浸っていると
「まだ足りないでしょ?」
とホットサンドメーカーでピザまんと肉まんを焼いた簡単ながら想像の斜め上を行く一品が・・・
「朝時間がないときにこどもに食べさせてるんだよねー」と。
料理の出来る男は発想が違います(笑)
サクサクもっちりの食感が新しい・・・
是非簡単に作れてしまうので皆様もやってみてください。
私は帰ってすぐ自宅で実践しました(笑)
 
腹ごしらえも済んだところでSUPに戻り・・・
一通り全員が乗れるようになったところで千田氏から応用編の技を教えてもらい・・・
見事に落水しました(笑)
落水して水浸しになりましたがカーゴポケットの水抜きはこの通り。
しかも時間が経てばすぐに乾き、濡れている不快感もほとんど感じませんでした。
改めて機能性を体感し、購入してよかったと再認識。
確りとフィールドテストも同時進行していきます。
その後は千田氏に見守られつつSUPと水遊びを楽しみました。
それにしてもこのショーツはアウトドアなシーンでも馴染みますね。
千田氏の自然な雰囲気とマッチしていてお気に入りの写真です(笑)
 
フィールドテストも一通り済み日も傾いてきたころ千田氏から香ばしい一言が・・・
「汗もかきましたし温泉行きますか?サウナもありますよ!」
満場一致で向かうことに!
向かったのはキャンプ場から徒歩5分ほどにある千田氏おススメの温泉施設。
サウナや露天風呂付の温泉を楽しめる最高の施設でした・・・
こちらについては毎週月曜日に『stand.fm』にて放送中のTeam’96のAll Night BEAMS+にて後日紹介させていただきます!
 
サウナに不慣れなバイヤー陣は1セット後休憩室で撃沈(笑)
執筆していて気づきましたが2人とも日焼けの跡がすごいですね(笑)
 
オフショットとして猫を見つけると一目散に駆け寄っていった意外な一面のあるカリスマ柳井を添えておきます(笑)
その後はキャンプ場へ戻り夕飯の準備&火起こし
火付けは千田氏、あっと言う間に火が付き千田氏がいつもキャンプに来たら絶対に作るという焼きトウモロコシを振舞っていただきました!
 
薄皮が付いたままのトウモロコシを直火で蒸し焼きし待つこと5分弱・・・
皮をむいて焼き色を付けた後、醤油を塗って完成です!
トウモロコシで乾杯!
夕飯タイムのスタートです!
まずは私の『鯖缶グラタンマヨチーズ』
鯖缶にマヨネーズとチーズをのせて直火に載せるだけの超簡単料理。
ただ味は抜群!残った汁にパンをディップしても抜群においしいです!
そしていつの間にかキャンプの定番となった通称『サカモト』改を
ベーコンをウィンナーに、フライドポテトをハッシュドポテトに変えてみました!
今回も大好評!ありがとうございます!!
そして清野は「ブロッコリーの新しい可能性を見てほしい。」となんとブロッコリーをオリーブオイルにニンニク、刻んだアンチョビを入れて焼き始めました・・・
その名も『素材で勝負!!ブロッコリーのハーフアワーソテー』
料理名は長くてくどいですが、これがめちゃくちゃおいしい!!
お酒が欲しくなるジャンキーな一品・・・
それに加えてカレーの準備。シェフ清野いわく『清野家 SUMMER's カリーライス』とのこと。くどいしメンドクサイですが、、、
ニンニクの香りを出した油で玉ねぎをあめ色になるまで炒めた後ナス、かぼちゃ、ピーマン、じゃがいもを入れて蒸し焼き。
その後トマトと水、隠し味にアンチョビを入れて煮込んでいきます。
そしてなんと使うのはひき肉!!キーマじゃないのにひき肉!?
夏野菜たっぷりのひき肉カレー、その味は・・・
野菜のうまみたっぷり、ひき肉も主張しすぎず肉のうまみも感じられ最高においしい!!
普通の夏野菜カレーを想像していましたが食べ応え抜群で玉ねぎの甘味と後入れのトマトのほのかな酸味もあり奥行きのある味わいでした・・・
大げさではなく今までのおうちカレー史上1位です(笑)
お腹もいっぱいになったところで焚火の周りへ移動しマシュマロを焼きつつしっぽりとお話を・・・(焚火にはマシュマロがセットなのは間違いないです) 千田氏の過去の話やライフワークバランスについての話など詳しく書くのは野暮かなと思いますので割愛しますが焚火を囲んでアツい夜が更けていきました・・・
 
そして翌朝・・・
靄のかかった無風状態の湖は日中とは違い幻想的な雰囲気の中コーヒーを飲みながらスタート。
SUPで湖の真ん中まで行くと水の音しか聞こえず不思議な感覚になりました・・・
そして朝食担当は私!
薄切りしたのち塩をまぶし水けを絞った玉ねぎにコンビーフとマヨネーズを混ぜ・・・
チーズをのせてサンド!!
昨日焼くのをすっかり忘れてしまっていたスペアリブを添えてわんぱくな朝食になりました(笑)
その後はプラジオ史上初のフィールド収録。
別注のアレコレやキャンプの感想についてお話ししています、是非こちらも聞いてみてください!
 
片付けも終わりこのキャンプのもう一つのテーマ『BISTRO+』の結果発表・・・
 
その結果は・・・
清野に軍配!!
決め手はキャンプではなかなか食べられないクリームパスタ、そしてカレーとのこと・・・
鯖缶グラタンも手軽で美味しかったものの僅差で清野の勝利。
これで2戦2敗、悔しいですが納得の判定です!!
 
「次は空気の澄んだ冬にやりたいね」と千田氏から冬期講習の予告も。
ちなみにBEAMS PLUSチームは帰り道にキャンプセットやSUPボードを調べながら帰りました(笑)
すっかりキャンプの虜です!是非皆様も来年のsage de cret別注を履いて夏のキャンプをお楽しみください!
西湖(さいこ)のキャンプサイコーでした!!
 
今回作った料理のレシピもご紹介いたしますので、ぜひお試しくださいませ!では!
『ベーコンときのこのクリームパスタ』
★材料・・・5人前
ベーコンブロック・・・1個
舞茸・・・1個
パスタ・・・5束
生クリーム・・・1パック
コンソメ顆粒・・・大匙1
黒コショウ・・・少々
オリーブオイル・・・適量
ニンニク・・・1かけ
 
★作り方
①ベーコンと舞茸をひと口大に切る。
②鍋でパスタを茹ではじめる。
③フライパンにオリーブオイルを馴染ませ、ニンニクの香りを移し①を炒める。
④火が通ったら生クリーム、コンソメ顆粒を入れひと煮立ちさせた後、茹で上がったパスタを加える。
⑤お皿に盛りつけて黒コショウをかけたら完成!!
『サカモト改』
★材料・・・4人前
冷凍ハッシュドポテト・・・1袋
ウィンナー・・・お好みの量
ピーマン・・・5個
とろけるチーズ・・・300g
マキシマムスパイス・・・お好みの量
ケチャップ・・・お好みで
 
★作り方
①ピーマンの種をくりぬいて細切り。
②フライパンorスキレットにオリーブオイルを馴染ませハッシュドポテトとウィンナーを揚げ焼きする。
③ピーマンを入れ火を通す。
④マキシマムスパイスを全体に振りかけ、とろけるチーズを入れてチーズが完全に溶けるまで待って完成!
※お好みでケチャップを付けてお召し上がりください
『鯖缶グラタンマヨチーズ』
★材料
鯖缶・・・必要なだけ
マヨネーズ・・・好きなだけ
とろけるチーズ・・・好きなだけ
 
★作り方
①鯖缶を開けマヨネーズ、チーズを好きなだけ入れる。
②直接火にかけてチーズが溶けるまで温める。
③耐熱性のお皿に載せて完成!
 
※見た通りレシピもあってないような超簡単レシピです!自宅のコンロでもできるので是非お試しあれ!
『清野家 SUMMER's カリーライス(ひき肉入り夏野菜カレー)』
★材料・・・5人前
ひき肉・・・400g
ジャガイモ・・・5個
玉ねぎ・・・2個
かぼちゃ・・・1/4個
ナス・・・3個
トマト・・・2個
アンチョビ・・・少し
ニンニク・・・1かけ
カレールー・・・1箱
 
★作り方
①ジャガイモ、ナス、かぼちゃ、トマトはそれぞれひと口大に、玉ねぎは薄切りにする。
②油をひいた鍋に玉ねぎを入れ、あめ色になるまで炒める。
③①の野菜、ひき肉を全て入れ、蒸し焼きに。全体に火が通ったら水を加えて煮込む。
④ルーを入れてとろみが出るまで煮込んだら完成!
『素材で勝負!!ブロッコリーのハーフアワーソテー』
★材料・・・5人前
ブロッコリー・・・1個
アンチョビ・・・適量
ニンニク・・・1かけ
塩コショウ
 
★作り方
①ブロッコリーを半分に割る。
②フライパンに浸るぐらいのオリーブオイルを入れ、ニンニクとアンチョビを入れ中弱火で香りを出す。
③ブロッコリーを入れ、オリーブオイルをスプーンでかけながらじっくりと火を通す。
④全体に焼き色が付いたらひと口大に切り分け、塩コショウで味付けして完成!
『コンビーフサンドイッチ』
★材料・・・2人前
玉ねぎ・・・1/2個
コンビーフ・・・1缶
黒コショウ・・・適量
マヨネーズ・・・適量
とろけるチーズ・・・適量
食パン・・・4枚
塩・・・少々
 
★作り方
①玉ねぎは薄切りし、塩で揉みしんなりさせて水を切る。
②コンビーフとマヨネーズ、黒コショウを加えてコンビーフの塊がなくなるまで混ぜる。
③食パンに出来上がったタネととろけるチーズを載せサンドしホットサンドメーカーでこんがり焼き色がつくまで焼いて完成!  
『レモンスペアリブ』
★材料・・・5人前
スペアリブ・・・5個
レモン汁・・・肉が浸るぐらい
塩コショウ・・・適量
ニンニク・・・1かけ
 
★作り方
①肉にフォークで穴をあけ、塩コショウで下味をつける。
②ビニール袋にスペアリブ、レモン汁、みじん切りにしたにんにくを入れよく揉んで半日~1日漬ける。
③オリーブオイルをひいたフライパンもしくはスキレットで全面に焼き色がつくまで中火で焼き、火を落とし中に火が通るまで休ませる。
④焼きあがった肉にレモン汁と黒コショウをかけて完成!!
ビームス プラス 有楽町
坂本 翔一
『BEAMS PLUSの裏側を知りたい~!! “23 Autumn & Winter Look”』
前回が好評につき、祝第二弾。
みんなが大好きな裏側を今回も深掘りさせていただきます。
それではよろしくお願いいたします。
スイーツ)23年秋冬のルックを見た時に多種多様な柄のバリエーション豊富だと思いました。やはり豊富な柄使いがポイントなんでしょうか。
 
MZO)その発言はちょっと軽々しくて腹が立ちますね(笑)
ただその軽々しいイメージは間違いではなくて、今シーズンは画像ではわからないっていうのがポイントです。実物を見なければプリントだよねで事足りて欲しい。でも実際に手に取ったり、触ってもらうとプリントではないんだとか、この凹凸感なんだろうと感じてもらいたいと思っています。特にいつもと異なる立体感を感じてもらえるとうれしいです。
 
スイーツ)大変失礼いたしました…ちなみに参考にした本や映画などあったりするのでしょうか。
 
MZO)今まではムードボードのような時代背景や、シーンが見えてくることが多かったのですが、今シーズンはどちらかというと古着などモノからインスピレーションを得ることが多かったシーズンです。ただキーワードを挙げるとアウトドアというワードは欠かせません。
 
スイーツ)ではシーズンのトピックスとなるアイテムを教えてください。
 
MZO)まずは今、ビームス プラス 原宿のウインドウディスプレイに飾られているこちら。
Fishunting Jacket(フィッシュンティングジャケット)です。こちらは新型にも関わらず3素材でリリースします。ベースにしたものはビンテージのハンティングジャケット。ポケットワークも基本的には継承しながら、不要なモノは改良しています。
中でも一番ビンテージライクな雰囲気を残したのが、ルックでも1番最初に載っているナイロン素材のモノになります。これは天然調のタスラン糸を使用して、その中にアクリルコーティングを加える事で、オイルドっぽい雰囲気に仕上げています。ビンテージのアイテムは清涼感ある素材だったので、雰囲気は残しつつも、秋冬感を出すためにコーデュロイ襟にしたり、ハンティングの由来を辿っていくと英国的要素を加えても良いと思いこの加工を加えました。見た目より軽いし、いい意味で天然素材過ぎない。とは言え化繊過ぎない表情が魅力です。また実際は裏地が付いていませんでしたが、冬のハンティングウェアのインスピレーションからクラシックさ(どんくささ)を表現して起毛感のあるチェック素材を裏地に使用しています。なのでハイテクな素材ですが、見え方と着用感は非常にクラシックです。
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=1
それと生地違いもおすすめです。ルックでは女性モデルが着用して注目を集めました。これはデニムを使わずにアメリカンワークムードを感じてもらえる生地をイメージしてつくりました。このヘビーオックスの生地はざらつきがありながら微起毛に仕上げおり、加工を入れることで生地を敢えて痩せさせています。なので古着のような雰囲気もありながら、ゴツさの中にある柔らかな着心地が特徴。秋冬シーズンですがパッと明るい印象で、見た目と着用した際のギャップもポイントです。ちょっと話がズレますが、もともとはキャンバスの生地をつくってワークウェアに落とし込みたかった。ただ、そこに着やすさがないと感じたので今回のヘビーオックスをつくりました。単純な考えですが、着やすくする=現代的なアップデートだと思っています。
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=3
スイーツ)他にもポイントになるファブリックを教えてください。
 
MZO)欠かせないのはやはりジャカードシリーズです。今回はBEAMS PLUSで表現出来るジャカードはなんなんだろうと考えました。そこで模索し、落とし込めるジャカードをラインナップしています。
例えばリアルツリーカモを落とし込んだアドベンチャーシャツ。いつもはプリントで表現するものを生地の膨らみや凹凸感を表現したかったときにジャカードが良いと思った。
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=8
 
あとは以前春夏シーズンでウールにプリントしていたものも、ジャカードで表現しています。元ネタが同じでもジャカードにすることで秋冬らしい表現が出来て、新鮮に感じました。全く同じに見えないのが良かったです。
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2021ss/?look=1
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=10
 
実際にジャカードはレディースのウェアで使用されることが多かったり、あとはメゾンと言われるハイブランドが多いです。実際に豪華ですからね。だからBEAMS PLUSのジャカードはもっと男っぽく迫力を持たせたかった。だから繊細な部分をきちっと伝えるために大きな柄表現にしてみたり。
実際にルックではアウター的な使い方でアドベンチャーシャツをスタイリングしています。シャツだけどほぼアウターです。そうだ!パリオフィスのIさんの分の予約するの忘れてた~
スイーツ)予約入れておきますね(笑)
他にも夏のイメージがあるバティック柄を秋冬に落とし込んでいるのも新鮮に感じました。柄もかなりオリエンタルムードの強い柄をチョイスしてますよね。
 
MZO)オリエンタルファブリックやアフリカンバティックは現地の生地を使うことが多かったので、やっぱり薄いものが多かった。だからこれはあくまでもウェアや資料から柄を持ち込んで、どうしたら秋冬らしく出来るか考えました。
これはモール糸という糸をつかっていて、膨らみと凹凸感が特徴。実際に壁画も凹凸があるのでそれをイメージしてものづくりをしました。
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=12
 
スイーツ)今まで元ネタを持ち込んだ中でつくりあげることが多かったと思いますが、今シーズンのジャカードアイテムってその点でいうと元ネタがなかったってことですか?
 
MZO)そう。だからこれをこうやるとどうなるの?みたいな手掴みできない中での生地づくりだった。実際に生地メーカーと話していく中で、つくったことがないものながら、参考資料を見て、これとかどうなんですか?みたいな非常に抽象的な表現でやり取りをしました。
だから今回は一番この手のアイテムをつくるのには苦労したかも。
まさに人が考えられることは実現できる。考えられないと実現できないですよ。
スイーツ)名言ありがとうございます!
続いて海外で人気があったアイテムを教えてください。
 
MZO)ではまずはシャツシリーズから。
バンダナプリントを施しているシャツ。これは抜染でプリントしているので、まさにバンダナの作り方に近い方法での柄表現。インディゴチェックのベース生地にバンダナ柄をパッチワークのようにランダムに並べた雰囲気にしています。デニム、インディゴ使いみたいなのは日本の伝統技術のように印象づけられているのか、非常に人気が高いです。日本で例えるとアメリカ人は足が大きいみたいな一種の思い込みみたいなものがあるのかもしれません(笑)
https://www.beams.co.jp/item/beamsplus/shirt/38110296139/
こちらも大反響。ポリエステルチノのワークシャツです。これはザ・ユニフォーム感溢れる雰囲気。高級感はない。だけど安っぽく見えない。とにかく気を遣わずに使えるというイメージがすぐに出来る。でも絶妙な合繊すぎない雰囲気や、肉感、とろみは展示会に来ていた海外バイヤーから愛されました。とにかくワークウェア感が半端ないです。同じ素材の2プリーツ型ワイドトラウザースも大人気でした。
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=28
続いてニットよりシャギーカーディガン。毎シーズン冬の定番としては国内外問わず大人気なアイテムです。一見シンプルなストライプ。だけどよく見ると毛足の雰囲気が違う?そして触ると明らかに違うとわかるカーディガン。非常にソフティーな触り心地なんです。こちらはなんと原料がコットンという訳がわからない仕込みです。コットン素材なのに毛足が長くふんわりした肌ざわり。ウールが苦手な方もお楽しみいただけます。
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=15
そしてアウター部門。中綿シリーズより新型です。元ネタは60年代ぐらいのリバーシブルジャケット。中でもオリーブカラーが大人気でした。アウトドアウェアが元ネタでしたが、フライトジャケット的な見え方がよかったのだと思います。リバーシブルなのでキルティング面とソリッド面をお好きな方を選んで使っていただければと思います。そして実はフーディが隠れています。これの使い方だけ説明を。表面にして内側から出してください。その方が収まりが良いです。
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=29
あとはジッパーブルゾン。これは実はプリントです。これはプリントかいってツッコミがありそうですが(笑)
汚れなのか染められたのかわからないビンテージのジャケットを持ち込んでキャンバス地にプリント表現しているのがポイントです。非常に雰囲気が良かったのですが、実際に汚れているのは着れない。だからその雰囲気をプリントで仕上げています。
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=35
そして外せないのがエクスペディションパーカです。フィルパワーを650から800に進化させています。ただポイントは数字ではなくて、生地から作り込んだ鈍い光沢感のナイロンに、ボリュームのあるサイズ感と全体の容量が少し重く感じたので、保温性を残して軽くしたかった。だからこそ中身を変更して雰囲気はそのままに軽量化させました。そして今回は鮮やかなツートン配色になっているので、秋冬の重い雰囲気をグッと鮮やかに彩っています。まさに進化したのでエクスペディションダウンパーカ ”Ⅱ”と名付けました。
※フィルパワーが大きいと、少ない量のダウンでかさ高いダウンが作ることができるため、軽いウェアとなります
https://www.beams.co.jp/special/beamsplus/2023aw/?look=17
スイーツ)エクスペディションパーカで言うと女性モデルが着用していましたよね。
今シーズンから新たに女性モデルを起用した理由を教えてください。
 
MZO)ここだけの話、実は男性なんですよ。なんてのは冗談で、単純に女性でも手に取ってもらえればと感じたから。これが一つ。このように思ったのが、海外の卸先からBEAMS PLUSを表現してくれていた中に、女性モデルを活用しているのが要所要所で見えてきていたからです。今の時代感はサイズの着方をどのように着たほうがかっこよく見える。またはかわいく見える。みたいなところをポイントにした方が良いと思っています。実際も展示会では非常にご好評いただきました。ただ僕らの身内は固定概念強めのメンバーが揃っているので焦っていたかもしれないけど(笑)
 
スイーツ)海外の卸先に関しても気になります。BEAMS PLUSアイテムを取り扱っているショップで特に注目しているお店はございますか。また、その理由も知りたいです。
 
MZO)では3ショップをご紹介させていただきます。
まずはEnd Clothingです。セレクトショップという概念はまさに日本的ですが、本当に日本っぽいセレクトショップ。たくさんのブランドをきちんとセレクトしているのがその理由。今後ブランドとの別注情報がもっと日本に流れてきたらより注目されるのではないかと思っている。実際にBEAMS PLUSも1年に1回はオファーをいただき、別注コレクションもやらせてもらっています。
https://www.instagram.com/endclothing/
 
続いてはJ.Crew Men's Shopです。ここは7月のニューヨーク出張で訪れました。J.Crewはアメリカでは何店舗もありますが、ここは非常にコンセプチュアルになっていて、特にカッコいいお店でした。
 
https://www.instagram.com/jcrewmens/
 
最後はこちら。No Man Walks Aloneです。ここは実店舗を持たないオンラインサイトのみのショップです。特徴としてはスタッフでルックをつくっていたり、オンラインショップ上で自分たちがどんなものをどんな人たちに着てもらいたいかがひしひしと感じる。うちも参考にしなきゃいけないと思います。
 
https://www.instagram.com/nomanwalksalone/
https://nomanwalksalone.com/
 
スイーツ)最後に読者のみなさまへコメントをお願いいたします。
 
MZO)いかがでしたか。今シーズンを象徴するワードとしてはアウトドアというキーワードですが、これは非常にライフスタイルの中にアウトドアが身近になったから。だから「アウトドアっぽいな」みたいなのはもちろん表現してもらうといいのですが、今回は「自分はアウトドアしないんです」みたいなひとにも手に取っていただきたい。むしろ苦手という人でもライフスタイルウェアとしての表現方法にしているので是非チャレンジしてもらいたいと思っています。
まだまだ暑いと思いますが、お店に行っていただいて、手に取って、スタッフと会話してもらって、お買い物していただけると嬉しいです。ありがとうございました~!
BEAMS PLUS バイヤー
佐久間 直樹

『BEAMS PLUSのNEXT百名品』
BEAMS PLUS / ラグソックス
38-43-0005-479
BEAMS PLUS / ショート ラグソックス
38-43-0017-479
大好評のWebコンテンツ「BEAMSの百名品」。
そこには載せられなかった名品がBEAMS PLUSにはまだまだございます。
それらの名品を「BEAMS PLUSのNEXT 百名品」として紹介していきます。
 
百名品の中にBEAMS PLUSのソックスがノミネートされていないのがちょっと不満です。BEAMS PLUSのソックスは全て高品質のMADE IN JAPANで国内のみならず海外の卸先にも非常に人気があります。長年展開している定番物もたくさんある中でどれをNEXT百名品に推そうか迷いましたが、やっぱりBEAMS PLUSを代表するソックスといえばラグソックスでしょうか。
ネップ感が特長のワーク・アウトドア用ソックスをイメージした、一足はライン入り、もう一足はラインなしの2足組。ラベルの「Walking and Relaxing」が目印です。
見た目はハードな感じがしますが、繊維の町、愛知県岡崎市でリサイクルされている「リサイクルヤーン」という糸を含めた2種類の糸を甘撚りしているので柔らかく肌触りも良い仕上がりになっています
アメリカで古くから親しまれているぬいぐるみ、ソックモンキーの材料としても使われている"レッドヒールソックス"というソックスがありますが、それを彷彿とさせる色合い、素材感はアメリカ物好きには堪りません。そして2パック、2足セットというのもアメリカ好きの男心をなぜか擽りますよね。
スニーカー、モカシン、ブーツと、とにかく幅広くコーディネートできますので、色違いで持っていても損はさせません。
2足セットではないですが、よりスポーティーな感じが好きな方は同じ素材を使用したショートタイプもありますので、お好みに合わせてチョイスしていただけます。

スタッフ投稿から気になる投稿をピックアップ!
『山の眼』
プラジオ金曜日レギュラー 山田兄弟のAll Night BEAMS+ で話題のコーナー『山の眼』
毎月初めに山田兄弟が独断と偏見で決めるこちらのコーナー。
気になったスタイリングを1つずつ選出し、そのスタイリングについて語り合う。そんな人気コーナーを月末のBEAMS PLUS TIMESでも選出することに。
まずは兄 広志から。BEAMS PLUSレーベルより、8月15日 マンマミーヤ田口さんのスタイリング。
「バティック柄が目を引くスタイリング。何だかスタイリッシュな印象を抱くのは、BLACKカラーをベースにコーディネートしているからなのは言わずもがな。
オリエンタルなリゾートムード漂うシャツは、その開放感を感じさせないタックイン”こなし”で、ラフすぎない大人の品のある”こなし”。開襟に白Tを首元から覗かせるだけで、グッとアメリカムードを個人的には感じてしまうが、このスタイリッシュなムードでは、白Tがなくとも成立しそうな、大人の色気と男らしさを演出出来るのではと勝手ながら思う。と、そこは全体のバランス感なので、正解は人それぞれ。
合わせたグレートラウザーズと見立てたであろう、ブラックデニムのパンツは、ローファーとの相性もいい。何より、開放感のあるシャツとの軽快さに合わせた靴選びながら、トラウザーズと言う事に重きを持たせたバランスのシューズ合わせと言うことであれば納得。トップス次第でそこは大きく変わるポイントでしょう。
クセの無いパンツのシルエットを活かした腰位置と丈感、またブラウジングの具合から、バシッとキマり過ぎていないのも彼のキャラクターらしい”こなし”だと思います。」
続いて弟 正志。BEAMS PLUSレーベルより、8月12日 神本 直也さんのスタイリング。
「気分は既に秋?そんなムードを感じる8月のPLUS STAFF スタイリング投稿。その中でも、私的で気になったのはブルーカラーのセットアップを見事に着こなした神本さん。コットンモールツイードとユニークで表情ある目面が何より良い。組み合わせは、全体をブルートーンで纏めつつも、足元はブラックのレザーシューズを履いている所も神本さんらしい。Vゾーンは、柄×柄とのマッチング。レジメンタルのivy tie & クラシックなスクエアチーフとのコントラストが好みです。んー。しかし、撮り慣れていないのか少し表情が固い(笑)
今後の彼の期待値も込めて、独断と偏見でチョイス!
 
ps.ビームス 神戸にて大好評で終えたスポーツコートフェア。場所を変えて、9月9日よりビームス プラス 有楽町でまもなくスタート。」
※山の眼チョイスは、兄弟ならではの独自解釈の元、選定しております。お見知り置きを...
毎週(月)~(金)の25:00は、『All Night BEAMS PLUS』
みなさま、レギュラー陣に取り上げて欲しい内容もどしどし募集中!!
ブログを見る
ついに、(月)~(日)、Every Day 25:00配信~!ラジオ版『All Night BEAMS+』。
毎夜ラジオ配信中!!
ラジオはこちら

第32回 『パッチワーク』
BEAMS PLUSでは毎シーズンパッチ―ワークプリント生地を作っていますが、ありそうでなかったこのリアルパッチワーク。夏も終わりかけている今、ようやく登場です。しかも皆が大好きなインドマドラス生地のパッチワークです。
実はパッチワーク自体の発祥もインドと深いつながりがあるのをご存知ですか?
パッチワーキルトはアメリカ生まれの手芸のイメージが強いですが、実際には新大陸にヨーロッパから人々が入植するずっと前からあり、その始まりはイギリスでした。
1600年にイギリスが東インド会社を設立しアジアから美しい布がヨーロッパに入るようになると富裕な人たちがそれらを競って求めました。もちろん服やインテリアに使われましたが、誰も持っていないような珍しい布を集めてパッチワークにしたのが貴婦人たちでした。当時の貴婦人は手芸をたしなんでいましたが、珍しい生地をつなぎ合わせ出来上がったタペストリーを飾って客人に見せることがひとつのステイタスとされ17世紀の流行として広がったとのこと。 端切れを使ったパッチワークはSDGSでエコなイメージですが、発祥は実用とは全く無縁のぜいたく品だったんですね。
それがメイフラワー号とともにアメリカに渡り、綿入りのパッチワークキルトに進化し、その後アイビーファッションには欠かせない服用生地となりました。 とは言え50~60年の雑誌、ヴィンテージショップでもマドラス生地のパッチワークというのはお目にかかったことがありません。
このアイビー、プレッピー要素満載のマドラスパッチワークをどこの誰がいつ発明したのかは謎です。
アイテム詳細
BEAMS PLUS マーチャンダイザー
長谷部 慎之介

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皆様、今月号はいかがでしたでしょうか?
現在BEAMS PLUSクルーはと言いますと来るイベント準備に大忙し。
ご存知の方も多いと思いますが、ジャン!
https://www.beams.co.jp/news/3659/
昨年ビームス 神戸で開催されたBEAMS PLUS LIMITED STOREが9月2日と3日の2日間、ビームス メン 渋谷にて開催いたします。一面BEAMS PLUSの店内に様変わり。この2日間は普段BEAMS PLUSをご利用いただいている方はもちろんですが、ご家族で楽しんでいただける内容も盛りだくさんになっています。なんと隣にある北谷公園までBEAMS PLUSに染まるとか!?
渋谷で2023年ラストの夏の思い出を一緒につくっていただけるとうれしいです。
もちろん編集長MZOを筆頭に長谷部、サミュエル金子、カリスマ柳井、棟梁mimoto、ツボジュンとBEAMS PLUSのオフィススタッフも参加しますよ~!!
僕も久しぶりに店頭に立つのを楽しみにしています。是非、遊びに来てくださいね。
では来月号の『BEAMS PLUS TIMES』もどうぞお楽しみに。
BEAMS PLUS バイヤー
佐久間 直樹